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心理学

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顧客の「買いたい」を引き出す。マーケティング初心者のための行動心理学入門

「良い商品のはずなのに、なぜ売上が伸びないのだろう」 「広告を出しても、期待したほどの反応が得られない」

マーケティング活動において、こうした課題に直面することは少なくありません。その課題を解決する鍵が、顧客の意思決定プロセスを解き明かす「行動心理学」です。成果を出すマーケターの多くが、この知見を自身の戦略に深く取り入れています。

この記事では、なぜマーケティングに行動心理学が不可欠なのか、そして初心者が学ぶべき基本について解説します。

全ての基本。まず手に取るべき行動心理学の名著

マーケティングに応用できる心理学の理論は数多く存在しますが、まず全ての基本として手に取るべき一冊があります。それが、社会心理学の権威であるロバート・B・チャルディーニ博士の著書『影響力の武器』です。

私自身、この本を初めて読んだ時、これまで無意識のうちに行っていた自身の購買行動の裏側にある心理原則を知り、マーケティングへの視点が大きく変わる経験をしました。

本書で解説されている原則の一つに「社会的証明」があります。これは、「他者の行動を基準に、自身の行動が正しいかどうかを判断する」という人間心理です。

  • ECサイトにおける「ベストセラー」の表示や、多数の「カスタマーレビュー」
  • サービス導入事例としての「お客様の声」
  • SNSにおける「いいね」や「シェア」の数

これらは全て「社会的証明」の原則を応用し、顧客に「多くの人が選んでいるのだから間違いない」という安心感を与え、購買の最終的な意思決定を後押ししているのです。

明日から実践できる、代表的な3つの心理学テクニック

ここでは、すぐにマーケティング施策に応用できる代表的な心理学テクニックを3つ紹介します。

  1. 価格の魅力を高める「アンカリング効果」 最初に提示された情報(価格や数値)が基準(アンカー)となり、その後の判断に影響を及ぼす心理効果です。 活用例: 「通常価格 10,000円」を提示した上で「特別価格 7,980円」と表示することで、後者の価格に割安感を持たせ、購買意欲を刺激します。
  2. 顧客との関係を築く「ザイオンス効果(単純接触効果)」 特定の対象に繰り返し接することで、その対象への好感度が高まるという効果です。 活用例: SNSやメールマガジンで定期的に有益な情報を発信し、顧客との接触回数を増やすことで、企業やブランドへの親近感や信頼感を醸成します。
  3. ユーザーの好奇心を刺激する「カリギュラ効果」 禁止されることで、かえってその行為への欲求が高まる心理現象を指します。 活用例: 「本気で現状を改善したい方のみ、この先をお読みください」といった限定的な表現を用いることで、ユーザーの関心を引きつけ、コンテンツの閲覧を促します。

まとめ:顧客理解を深め、信頼されるマーケターへ

行動心理学は、短期的な成果を求める小手先のテクニックではありません。顧客を深く理解し、より良い関係を築くための本質的な指針となるものです。

一つひとつの心理原則を意識することで、あなたのマーケティング施策は、より顧客の心に響き、説得力を持つものへと進化するはずです。 ぜひ、この学問を味方につけ、一歩先のマーケティングを実践してください。

マーケティングで活用できる心理学


恋愛・人間関係で使える心理学

(気になるあの人との距離を縮めたい、もっと良好な関係を築きたいあなたへ)

ウィンザー効果

第三者から間接的に言われたほうが信頼性が高まる

エンハンシング効果

外発的動機づけによって内発的動機づけが高まる

カリギュラ効果

禁止されると、逆にその行為をやってみたくなる

ザイアンス効果

何度も接触することで好意度や印象が高まる

ハロー効果

ある対象の目立つ特徴に引きずられて、他の特徴についての評価が歪めてしまう

ピグマリオン効果

他者から期待を受けることで、その期待に応えようとしてパフォーマンスが向上する

返報性の原理

他人から施しを受けると、お返しをしなければと感じる

ホーソン効果

人が注目されることで成果を上げようと力を発揮したくなる

ミラーリング効果

同じ行動(仕草、表情、言動)が親近感や安心感を満たす


マーケティング・営業で使える心理学

(お客様の心を動かし、ビジネスを成功に導きたいあなたへ)

アンカリング効果

最初の情報が基準となり後の判断に強く影響する心理

オノマトペ効果

擬音語や擬態語が感情や印象に影響し共感を生む心理

おとり効果(デコイ効果)

劣った選択肢があると比較で特定の選択肢を選びやすくなる

ゴルディロックス効果

3つの選択肢では真ん中を選びやすくなる心理傾向

損失回避の法則

損失の苦痛は利益の喜びよりも強く感じやすい心理

ディドロ効果

新しい物を得ると全体を揃えたくなる心理

バーナム効果

誰にでも当てはまる曖昧な内容を自分だけと感じる心理

ハーディング効果

多くの人と同じ行動をとることで安心感を得る心理


仕事・自分磨きで使える心理学

(目標を達成したい、つい行動できない自分を変えたいあなたへ)

カラーバス効果

意識したことに関する情報が目に入りやすくなる心理

コンコルド効果

投資を続けた分を惜しみ損失が出ても継続してしまう心理

シャウト効果

大声を出すと脳と体が一時的に活性化する心理

ツァイガルニック効果

未完了のことが記憶に残りやすく気になる心理

認知的不協和

矛盾する行動や考えを合理化して心の負担を減らす心理

ピーク・エンドの法則

出来事はピーク時と終わりの印象で記憶に残る心理

ブーメラン効果

説得が逆効果になり相手が反発する心理

ブックエンド効果

好きな人といると体や視線が自然に相手に向く心理

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